日本の将来


*日本の将来
昨日「週刊現代」を買ってきました。その中に参考になる「人口減少社会」という記事があり、これを読むと25年後の日本社会や経済に不安を覚えずにはいられません。
2035年には日本の人口が7千万人と、今より5億人以上減るわけですから、現在のドイツの人口(8千万人)より少ないわけです! 
私は人が多ければいいという発想ではないけど、いくらなんでもこれは凄まじいっちゃ! 
2035年(平成47年)の都道府県人口では、北海道や青森県奈良県和歌山県の人口が数十万人単位で減ってしまう。「子ども」を見ることが稀になってします町村も出てくるということです。
2010年と比較して2035年の鳥取県大阪府の人口はどうなっているかというと・・・、
鳥取県59万人→49万人 大阪府873万人→737万人です。両県とも減り幅は小さいです。それにしても鳥取県が10万人減に抑えられて(まだ決まっとらんだろ〜!)良かったっちゃ♪ 
他県では首都である東京都が1290万人→1269人です。そんなに数が変わらないのは首都だからでしょうか? 日本の一極集中の象徴かも知れませんが、2035年の段階ではそんな甘っちょろいものではないみたいです。
余談ですが東京23区で大阪府の人口に匹敵するので、東京がいかに人が多いか良く分かります♪。
愛知県も「大阪府の人口を近い将来追い抜く」と言われていますが、736万人→699万人という予想で、2035年の人口では、大阪府より38万人少ないということです。
東京など大都市部は高齢者が集中して、水道という重要インフラが維持不能、もちろん人口減により鉄道も廃線、学校・銀行も廃校や廃止、さらに深刻なのは命を預かる病院もなくなるという恐るべき未来予想です。
2035年には私は66歳になります。言うまでもなくこの時はとっくの前に鳥取市に完全復帰していますので、田舎の疲弊は他人事ではありません!もちろん今でもそうですが。
八尾市を例に挙げると、八尾市は中小零細の製造業などが集まる町だけに、現在不況で苦しむ中小企業の廃業が相次いでいます。八尾市自身が予想した2030年の人口は21万人と、現在より6万人減少すると見られています。このときの鳥取市の人口(現在20万人)はどうなっとるだいや・・・(汗)
私の前の事務局長で、現在私の勤める中小企業団体の相談役であるM相談役は「この八尾市の人口減少の数字は、そっくり市内の中小企業が廃業して、よそに転出した数字と重なるのでは」と指摘していました。
M相談役もこのような予測を然るべき機関に報告と対策を提案したら、「怒られた」らしいです。私が「誰がM相談役に怒ってきたのですか!」と聞いたら、M相談役も口をつぐんでいましたが。
しかし都市計画学修士のM相談役に文句を言うとは、一体どれだけの大物だいや(怒)!
我が故郷鳥取市も心配ですが、20年余り住んだ八尾市が、私が故郷に完全復帰した直後にボコボコ状態になるというのも、恐るべき予想です。
実際八尾市内でも「買い物難民」が発生しかけた地域もあるし、若者の姿も減った感じがします。
万一基幹産業である「ものづくり」が海外進出などで崩壊した場合、八尾市としても代替の産業振興も考えるべきでしょう。

本当に暗い話ばかりです(泣)。今後100年間は人口が減り続ける予想ですが、今から急激に出生率が増えてもそう簡単に人口減に歯止めをかけることは難しいでしょう。
保育所大増設」「育休の徹底推進」を今から進めれば何とかなるというものではないとしても、これらの政策は今すぐ推進すべきです! 
M相談役とも話をしていたのですが、日本も移民に寛容になるべきではと思います。これについては思想信条関係なしに日本人にとって、抵抗を持っている人も多いかも知れません。
でも日本の良いところは「宗教に対して寛容」なとこです! ドイツではトルコ人移民が多いのですがイスラム社会への偏見もあり(トルコには厳しいイスラム戒律はないけど、余談ですがトルコは凄い親日国というのは有名でしょ!)、最近では残念ながら「ドイツでの移民政策+(純)ドイツ人との融和という実験は失敗だった」と言う政治家もいる始末。
オレが愛しているドイツはこんなもんじゃなかったはずだでぇー! 
昨年私がドイツのフライブルク市で会談を行った、著名な環境ジャーナリストである「今泉みね子」さんとの話の中でも今泉さんは「メルケル首相のCDU(キリスト教民主同盟)と連立を組むFDP(自由民主党)の党首(男)は同性愛者なの。えっ!マツケン(実際は本名)さんはこのこと知らなかったの? いつもFDPの党首が記者会見などの時に後ろにいるのが彼のパートナーよ。同性愛なんて旧西ドイツの時代ですら昔なら刑務所行きだったのよ。だってキリスト教の戒律が厳しかったから」
今泉さんも「日本は宗教に対して寛大なところが本当に素晴らしい!」と言っていました。
西洋人から見た日本人は、「クリスマスを祝ったと思ったら、1週間後に初詣で神社に行く」など、宗教に対して節操がないと思われていましたが、これらは「宗教に寛大」という国民性の証であり、これを国際的な政策や外交力に生かさない手はないのではと思います!
「移民は難しい」としたら、私やM相談役が言っている「コンパクトシティー」推進も未来の日本の都市像を担う要です!「お年寄りが歩いて買い物や病院、市役所に行ける」まちづくりをすることです。
実際ドイツなどのヨーロッパの都市ではそれに近いし、フライブルクのように人口規模が13万人の小都市でも、中心市街地には路面電車が走り、市民の足を確保している、さらに旧市外地は荷物搬入などの許可車以外は車を締め出して歩行者天国にしたおかげで、個人商店の売り上げが増えたという実績があります! 
洋の東西という違いはあれ、日本でも「コンパクトシティー」は実験に入っているところがあります。富山市もライトレールがまちづくりに。だいぶ貢献しているはずだっちゃ!!
さらに言うならば、先日私が講演会を聞きに行った、読売テレビ(ytv)理事の辛坊治郎さんの著書「日本の恐ろしい真実」にも日本再生の知恵(どちらかと言えば地方向きですが)が書かれていますので引用します。
「例えば安定した年金収入のある人々が地方に移り住むのはどうだろうか。このまま過疎と少子高齢化が進めば、ほどなく日本の村の大半が消滅する。地方を復活させる唯一の方法は、人口を増やすことだ。『年寄りばかり住んでどうなる!』とお思いかもしれない。しかし安心してほしい。過疎地においては、60代といえば、完全に『若手』の範疇(はんちゅう)だ。年金を使って消費の核となる一方で、農業を復興させ、また、文化や芸術の発信者ともなりうる人は少なくないはずだ」
これは本当に私の考えと一致します! 実際大阪市住之江区在住の著名な銅版画家が、鳥取県西伯郡(とっとりけんさいはくぐん)の大山の裾野に別荘を構えて、そこを自身の美術館としても活用して、大山周辺に新たな文化を発信しています!
今回の話の始まりは暗かったのですが、終わりは何かホントに元気が出てきたっちゃ〜!! 辛坊さんや住之江区在住(月一鳥取県大山在住)の銅版画家さんを見習わんとイケン!
私自身も将来完全に帰る鳥取県、そして西日本の雄都である大阪府を今よりも良い町に進化させることが「暗い未来」を「明るい未来」に導く起爆剤だと確信しとるけぇ〜なー♪